チャプレンメッセージMessage from the Chaplain
2024年08月01日掲載
そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。 ガラテヤの信徒への手紙 3:28
この夏休み、生徒や教職員の皆さんは旅に出るなどして視野を広げる機会があるでしょう。聖書は、新しい出会いは新しい考えを芽生えさせると教えています。旧約聖書ではイザヤは「また、主のもとに集って来た異邦人が主に仕え、主の名を愛するなら、私は彼らを聖なる私の山に導き、私の祈りの家の喜びの祝いに連なることを許す。私の家は全ての民の祈りの家と呼ばれる」と言っています。それは、イスラエルの神はイスラエルの民だけでなく、全ての民に哀れみと力を与えてくださるということです。救いへの道に国籍はないのだと教えられています。
旧約聖書から新約聖書に至るまで、多くの信徒の篤い信仰と堅い信念により、さまざまな垣根が取り払われました ― ユダヤ人と異邦人との垣根、男女の垣根、友と敵との垣根などです。その結果、キリスト教は全世界に希望と救いをもたらしました。冒頭の聖パウロによって書かれたみ言葉がそれを高らかに宣言しています。
私たちもまた、自分と他者との垣根を超えた時、変えられていきます。時に混乱を招き、時には危険な目に遭うかも知れません。誤解を招いたり、摩擦を生じたり、侮辱を受けたりするかも知れません。それでも、信仰をもって垣根を跨いだ時、私たちは変えられるのです。本当の生きる価値を見出し、人生の意味が深まり、神様の大いなる恵みに出会うことになります。
安全と健康に恵まれ、実り多い夏休みになりますように。
香蘭女学校チャプレン マーク・ウィリアム・シュタール