施設案内Institution

講堂棟

講堂は、毎朝の全校礼拝を捧げる礼拝堂となっています。毎朝始業前に、全校生徒がチャプレン、全教職員とともに、心静かに礼拝を捧げます。礼拝堂としてあるのみでなく、時には音楽や演劇の発表の場になります。3階には、音楽室・美術室・被服室があります。1983年に竣工し、本館との調和を考えて建てられた、美しい形を持つ建物であり、礼拝堂は1200名が収容できます。

本館

本館は、木々の緑とレンガの校舎との調和が美しく、香蘭女学校に相応しい景観を保っている建物です。中等科生と高等科1・2年生の教室や、保健室・社会科書道教室・生徒ホール・生徒会室・売店などがあります。生徒ホールは、軽食の自動販売機があり、放課後の生徒の憩いの場となっています。生徒会室では昼休みや放課後、香蘭女学校をよりよくするため、生徒が自主的に活動を進めています。売店では、温かい昼食や、カットフルーツなどのデザート、香蘭オリジナルグッズや、文房具、学校で使用する教材などを販売しています。
パティオと呼ばれる広場にある、大きな「くすのき」は、休み時間に元気に走り回る生徒たちを見守る存在です。

東館

東館には、高等科3年生の教室と、化学・物理・生物の各実験室、および英語の授業専用の教室があります。理科の実験は、2週間に1回ペースで行われており、仮説を検証し、考える力と感性を育みます。

1972年に建てられた東館は、現在ある建物の中では一番古い建物ですが、2004年夏には本格的な耐震工事が実施され、関東大地震クラスの揺れにも十分耐えられる強度を備えた建造物として再生しました。

南館

南館は、2・3階にわたる図書室・調理室・オーキッドホールと呼ばれる多目的ホール、少人数の英会話や選択授業などに使う小教室・視聴覚室などが設置されています。図書室は、円筒形をした独特の構造です。蔵書は6万冊近くあり、書籍だけではなく、DVDなどの視聴覚資料、有料データベースなども利用できます。閲覧席は全部で111席あり、授業や放課後に様々な学習で利用されています。

聖ヒルダ記念館

聖ヒルダ館は、和室・茶室・情報処理室・Study Hallなどがあります。和室では礼法(小笠原流)や華道(池坊)、茶室では茶道(裏千家)を行い、生徒が社会に出た時に身につけていて欲しいと願っている素地を身につける場所になっています。情報処理室には50台のパソコンを配置し、家庭科や情報の授業で、情報モラルや情報処理の方法を学んでいます。

Study Hallでは、勉強をサポートするスタッフが常駐しており、勉強の疑問点をその場で解決することができます。部活動などが終了した後も、中等科の希望者が19:00まで勉強ができ、帰宅時は安全を配慮して集団下校をしています。

ビカステス記念館

ビカステス記念館は、サロン・チャプレン室・面談室から構成されています。サロンには、ビカステス記念館のために特別に作られたチェンバロが据えられ、庭園はイングリッシュ・ガーデンとして整備されています。

キリスト教センターがここに置かれ、チャプレンやカウンセラーが生徒や保護者の相談に乗れるようになっています。2005年に竣工し、英国の宣教師によって創立された香蘭の建学の精神を思い起こす意味をもって、英国風建築として造られました。

芝蘭庵

芝蘭庵は、伊藤幸次郎邸だった時に同じ場所にあった寸心庵の再構の意味も兼ねて建てられた、礼法の授業やお茶会を行う茶室です。創立以来香蘭女学校が大切にしてきた日本文化の教育の象徴として、周囲の日本庭園も本格的に整備されて造られました。香蘭女学校の名前の由来と伝わっている『孔子家語』六本の「芝蘭の交わり」の一節から、裏千家御家元・千宗室宗匠によって庵号が命名されました。

体育館棟

体育館棟には、バレーボール、バスケットボールなどで使用するアリーナと、ダンスや卓球などの体育の授業や講演で使用するタナーホールがあります。タナーホールの名前は、香蘭女学校の礎を築いた宣教師ミス・タナーに由来しています。タナーホールにはステンドグラス・カンタベリー十字架が掲げられ、小礼拝堂としても利用されています。タナーホールの前には芝の青々しいFloral Gardenが広がり、シャロームの鐘は毎朝の始業と毎夕の終業を告げてくれます。

校庭

人工芝の校庭は、約2000平方メートルの広さで、安全性にも優れた作りになっています。テニスコートのほか、陸上競技用のトラックとしても整備され、体育の授業や運動部の活動のみならず、朝や昼休みには生徒たちが元気に走り回ったりと、活気あふれる施設です。

築山

アプローチを歩いていくと左右に広がる築山は、学校の自然の宝庫として、大切に守られています。四季折々の木々の風情や、遠くから飛来するさまざまな鳥たちのさえずりは、香蘭女学校に集う者たちの心の拠り所となっています。鯉やメダカなどさまざまな魚が悠然と泳ぐ築山の池と小川も、都会とは思えぬ風景を作り出しています。

築山やアプローチは、この敷地が香蘭女学校となる以前の伊藤幸次郎邸の時代からの形を残しており、校門の門柱は、2019年で100年を迎えました。

管理棟

管理棟は、学校の運営にかかわる建物です。外部からいらっしゃる方の受付は、管理棟の1階にあります。校長室・理事長室・教員室・事務所のほかに、生徒が利用する進路指導室・自習室などがあります。進路指導室には大学の過去問題集や大学パンフレットを設置し、生徒が情報収集をしたり、先生と進路相談をする場として活用します。自習室は一人一人の座席がパーテーションで仕切られており、主に受験を控えた高校生が日々学習に励んでいます。

西のお庭

「西のお庭」は、2016年に校地の一部となりました。南側半分にはブルーベリーや柿・栗・みかんなどの果樹が植えられ、北側半分には生徒たちの手によって野菜が植えられています。畑では土作りから植えつけ、手入れをし、とうもろこし・枝豆・トマト・なす・さつまいも・ハーブ・じゃがいも・藍などを栽培しています。

清香寮(山荘)

香蘭女学校の山荘「清香寮」は中等科の山荘生活に使われ始め、2020年で60年目を迎えます。現在は、中等科1年生がクラス単位で2泊3日の山荘生活を送ったり、北軽井沢自然教室として学年を超えて山荘での交流を深めたり、校友生が懐かしい時間を過ごす場所にもなっています。建物の管理・清掃や食事等、寮の運営には教職員や生徒・校友生が積極的にかかわります。

中等科1年生の山荘生活の時に、高等科2年生が自ら志願し何日も宿泊しながら運営の手伝いをする伝統は、上級生・下級生の理想的な関係を生み出す源となっているばかりでなく、他者のために力を惜しまない、キリスト教の根本的精神を育む大切な場となっています。