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広島平和学習が広島女学院の皆様の協力のもと行われました

キリスト教センターの平和学習プログラムの一つの広島研修が今年も8月1日~3日の2泊3日で行われ、中等科3年生から高等科3年生の39名が、猛暑と言ってよい好天の広島を訪れました。

初日は瀬戸内海に面した海岸線を往復し呉、宮島へ。新幹線からJR呉線に乗り換えて到着した明治時代以来軍港が置かれた呉では、「軍港クルーズ」に乗船して軍艦や潜水艦を目の当たりにしながら、事前学習で各自鑑賞してきた映画『この世界の片隅に』に描かれた通りの灰ケ峰を初めとする山々に抱かれるような町並みに感慨をあらたにしました。JR山陽本線の宮島口からフェリーで渡った宮島厳島神社は、潮が満ち寄せてくる時間帯に当たっており、鳥居は海に浮かび社殿も波に洗われて、潮の香りとともに歴史が匂い立ってくるようでした。高速船に乗って海側から、太田川の三角州に広がる大都市広島入り、元安川を遡上して平和記念公園の船着場まで。原爆ドームの姿は、まず川の上から見ることになりました。

2日目は平和記念公園での一日。資料館はまだ本館のリニューアル工事中で展示は縮小されていましたが、それでも密度濃い内容に生徒達は静かに見入り、続いて被爆体験を伺う時間には、一人の人の生きた戦争・原爆の現実と語り伝えようという強い思いに切実に聴き入りました。午後には、すっかり定着してきた広島女学院の高校生との交流。12名の高校1年生2年生が駆けつけてくださり、4つのグループに分かれて公園内に多数点在する記念碑を案内してくれました。供養塔、慈仙寺の墓石、韓国人犠牲者慰霊碑、原爆の子、峠三吉、レストハウス、元安橋、爆心地、市立高女慰霊碑……。一つ一つの碑の前に立ち、周りを回ってその重さを受けとめた体験は他のどんな体験とも異なる感触を身体に刻みこむものであり、そして更にそれにも増して印象に強く残ったのが、広島女学院の方々の真剣な姿、声、佇まいでした。国際会議場の一室を借りて時間の許す限り話し合いの会を持って、頭も心も一杯になった充実の一日でした。

最終日、少し空いた時間を使って、いつもお世話になっている宿舎「世羅別館」からほど近い袋町小学校と旧日銀広島支店を訪ねてから路面電車で広島駅に向かい、新幹線で帰途に着きました。

2泊した夜は夕食後に集まり、碑巡りグループごとに話し合う時間をたっぷりと持ちましたが、そこでも学年を越えて知り合ったり、また友達の中にあらたな発見をしたり。一人一人が、数多くの多様な、ことばにならない感想を深く持ってそれぞれの大切な日常に帰って行きました。

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