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多磨全生園訪問に参加した生徒が礼拝で報告

11月15日にバザー委員を中心とした高等科2・3年の生徒12名が、ハンセン病施設である多磨全生園を訪問しました。そしてこのプログラムに参加した高等科2年の生徒2名が、11月20日朝の全校礼拝でその報告を行いました。
 この日も高等科3年生による「マタイによる福音書」第15章21~28節が朗読された後、2名の生徒が説教台でお話をしました。隔離施設というイメージとは掛け離れた緑に囲まれ空気の澄んでいるゆったりとした時間の流れた場所と、多磨全生園の第一印象を報告したあと、自由に出入りできる現在に何故ここにまだ住んでおられる方がいるのかという疑問を抱いたこと、そしてそれがハンセン病患者の家族であると周囲から受ける酷い差別に苦しまないようにと自分の家族を思い、その結果家族との縁を切って入所してきたという辛い過去を知ったことを話してくれました。24年前にようやくハンセン病の問題解決促進の法律が制定されたものの、その前に亡くなられた方が大勢いらっしゃることを報告してくれた後、ここまで酷い差別が行われていたことを今日まで知らなかったこと、「無知」ということがどれほど恐ろしいかと感じたことを話し、実際に見て、感じて、どう思うかと考えることこそが大切だと語ってくれました。そして、元ハンセン病の患者さんが高齢化する中、私たちが語り継ぐべき事実を聞けるのは今しかない、差別・偏見に苦しむ人がこれ以上増えないように、このような悲惨なことが二度と繰り返されないように、私たちは正しい情報を知り語り継いでゆこう、と訴えかけてくれました。
 この日の礼拝はこのあとオーガニストの高等科2年生の伴奏によって聖歌338番を奉唱し、諸祈祷、そして聖歌563番を最後に奉唱する中、オルター・ギルドの高等科1年の生徒が祭壇の燭台の灯を消して終わり、全校生徒は多磨全生園訪問の報告を各自心にとめながら各教室へ戻ってゆきました。

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