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高等科2年生が国立劇場の文楽鑑賞教室に出かけて来ました
恒例の高等科2年生の文楽鑑賞教室。今年度は二学期期末テスト最終日の12月8日に実施され、国立劇場小劇場へ出かけた高等科2年生は本格的な人形浄瑠璃を堪能しました。
それまで文楽を鑑賞したことのある生徒は殆どいないため、どのようなものかを想像しながら国立劇場に入った生徒は、幕開きの演目である、夫婦の団子売が子孫繁栄の意味を表わす歌や踊りを披露する「団子売」を見て、一気に文楽の世界に惹きこまれてゆきました。
そして次の「解説 文楽の魅力」では、太夫・三味線・人形遣いという文楽の舞台を勤める三業が登場し、それぞれの役割についてこの日の作品にそくして解説してくれました。大夫と三味線弾きの掛け合い、そして三人遣いの人形がまるで人間が演じているかの如きしなやかな動きを見せてくれるのが文楽の魅力です。
そして、いよいよ後半は文楽・歌舞伎の三大名作の一つ「菅原伝授手習鑑」。菅原道真の天神伝説を題材にした時代物で、今回上演する「寺入りの段」、「寺子屋の段」はその四段目に当たる部分です。菅丞相(菅原道真)の若君の身代わりをめぐる劇的な物語が展開します。直前の解説で話された大夫の語り分けの凄さと声の見事さ、三味線の表現の多彩さ、三人遣いの人形遣いの描写の美しさ……。どれをとってもあまりに迫力があり、リアルであり、ドラマチックであり、生徒たちは思わず聞き惚れ、見惚れていました。
一般に古典芸能と言われる文楽=人形浄瑠璃に初めて触れた生徒たちは、決して古くない、むしろこの現代に生き生きと呼吸をしている文楽の、時代を超えた新鮮な芸術性を肌で感じたようです。
(写真は左より、国立劇場、国立劇場発行のチラシの表裏)