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中等科3年卒業講演会 - 石岡史子先生「ハンナのかばん」
香蘭女学校では中等科3年生に対して毎年、卒業講演会を実施しています。今年は2月13日のホームルームの時間に、タナーホールで昨年に引き続いてNPO法人ホロコースト教育資料センター(kokoro)代表の石岡史子さんのお話をうかがいました。石岡史子さんの中等科3年生対象の講演は今年度で2年目となります。
会場のタナーホール中央に置かれた大きなカバン。これが「ハンナのかばん」。石岡先生のお話は、映像を駆使しながら、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で13歳の短い生涯を閉じたユダヤ人の少女ハンナ・ブレイディの短い生涯とその家族の歩み、そしてドイツのアウシュヴィッツをはじめとしたユダヤ人迫害の歴史、石岡先生自身のハンナのカバンとの出会いとかばんにまつわる逸話、ハンナの親族のその後、……などとどまるところを知りません。爽やかな語り口でありながら圧倒的な迫力で語られるその内容は、私たちに重くて深く辛い、しかし決して目を逸らすことのできないテーマを提示するもので、その多彩な内容に生徒は真剣な表情で聞き入っていました。特に今年は、ハンナの話を後の世に伝えたハンナの兄ジョージ・ブレイディが昨年末に逝去したという話が新たに語られました。
講演終了後に、ホール中央の「ハンナのカバン」を間近に見に来た生徒たちが、石岡先生に質問を投げかけていました。