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立教英国学院に「留学」している生徒の近況(9)
去る4月より立教英国学院に「留学」している2名の生徒の最近の様子をご紹介します。
11月1日(日)。今年も立教英国学院恒例の「オープンデイ」が開催されました。「オープンデイ」は、立教英国学院を学校近隣の皆さんに知ってもらうために毎年この時期に開催されています。
今年は濃い霧の中のスタートとなりました。今年のオープンデイのテーマは「SAMURAI HEART」。そして、香蘭女学校から「留学」している2名の生徒が属する中学部3年のテーマは「人生行路 The course of life」でした。この中等部3年の展示は、自分が死んだら……という設定で展示が始まり、人生を振り返るエリアではクラスメイトのチビッ子時代の写真展示もあり、そこを抜けると巨大な閻魔大王の像が現れます。時間をかけて学年全員で必死に準備した展示でした。
さて、この「オープンデイ」を振り返って、香蘭女学校から「留学」した生徒が書いた作文が、立教英国学院で発表されました。それを転載いたします。
「オープンデイを終えて」
“オープンデイ”。この言葉は私を高揚させ、同時に不安にさせた。けれど、立教に来て最初で最後のオープンデイはそんなことも構わず、私の心に強く残るものとなった。
オープンデイ期間中、私はクラス企画で背景班に配属された。(この“○○班”という制度が香蘭の文化祭にはなかったので、とても新鮮だった。)楽しく絵を描きたいと思って入った背景班だったが、予想以上にきつい作業だった。まず体育館での作業がとても寒い。そして警告がついてしまうためにブレイクには行けない、仕事量が多い。全ての班の中で背景が一番大変だったのではないかと私は考えている。そんな作業の中でも常に楽しくいられたのは、一緒に働いた友達がいたからだと思う。多少のぶつかり合いはあったが、背景を通じて友達との絆が深まったのは確かだし、お互いのがんばりを認め合えるような仲になれたことが私はとても嬉しい。背景班に入って本当に良かった。
オープンデイ当日、私にはクラス企画の他にもう一つの大舞台が待っていた。オープンデイコンサートだ。ラヴェルのアラベスク第2楽章とギロックの連弾曲を弾いた。私はこの日のために1学期から練習を重ねてきた。本番は緊張したものの、ミスなく演奏を終わらせることができて安心した。
コンサート以外にも楽しめることは沢山あった。高校3年の先輩方が担当してくださった焼き鳥、古本、バザー、そして何と言っても他学年のクラス企画だ。私は高校2年の「メモリー企画」が強く印象に残っている。今年は終戦70年の節目であり、タイムリーな話題であったが、ただ淡々とそのことについて説明しているのではなく、リアルな模型と臨場感溢れる文章は他のどのクラスにもない完成度で舌を巻いた。上級生の実力を改めて思い知らされた。
そして最後に後夜祭があった。剣道、ダンス、ダブルダッチ、劇そしてエンターテイメントの発表はどれもすばらしく、見ていて楽しむことができた。私は出演こそしなかったが、劇企画の大道具に参加していたため一緒に達成感を得ることができた。
このオープンデイを通じて、私は色々なことを学べた。英語での道案内、友達付き合い、刷毛の洗い方……。数え上げればキリがない。今後使っていけることがあれば積極的に使いたいと思う。そして、こんなに素敵な体験ができたことに私はとっても感謝している。香蘭に戻るまであと4ヶ月、これからも立教生活を心から楽しみたいと思う。